
脳疲労のメカニズム
疲れは、発熱と痛みに並ぶ
「身体の三大アラート」
「脳疲労」は様々な要因によって起こり
しかも自覚しにくい
不調の原因は[脳]にあった!
病気発生までの道筋がわかる「脳疲労」解説!
「脳疲労」仮説の⽣理学的な定義
1.脳疲労とは具体的にどういう状態?
脳疲労とは、簡単に一言でいえば...「脳が疲れた状態」のことを指します。
筋肉を使いすぎると筋肉疲労が起こって筋肉が動かなくなるように、脳も使いすぎると「脳疲労」を起こし、正常に機能しなくなるのです。
人間の脳には大脳新皮質と大脳旧皮質という司令塔があります。大脳新皮質は、思考や学習などの精神活動を、大脳旧皮質は食欲や性欲などの本能や情動を担っています。
また大脳の下方の位置には、自律神経中枢や食欲中枢を司る間脳があります。間脳は、意識しなくても心臓がキチンと適切なリズムで動くとか、適切にエネルギーをからだに入れるための食欲をコントロールしている脳です。
その3つの関係性は、人間の体を機能させる高度情報処理システムと言えます。
脳疲労は、現代社会で生きる上で直面するたくさんのストレス
つまり、脳が処理する莫大な情報量が原因です。
考えてみれば、私たち人間は体の構造そのものは大昔から進化していません。しかし、取り巻く環境は大幅に変わりました。
今の私たちは江戸時代に生きる人が一生かけて知りえた情報をほんの数分で仕入れることができます。この現代社会で生きているだけで、多くの情報量を処理するために私たちの脳は動き続けているといっても過言ではありません。
慣れない仕事、家族や職場での人間関係、不規則な生活スタイルなど・・ほとんどのストレスが、物理的、生物的、化学的、精神的なもの4つに分類できると言われています。一つ一つをみれば些細なことも多いかもしれません。しかし、小さな不満や不安の積み重ねが「脳疲労」を起こし、次第に身体にも目に見える症状となって表れてくるのです。


脳疲労を起こすと2つの流れで悪い生活習慣が始まります。図に示す通り、一つは大脳旧皮質の機能不全で起こる五感異常です。いわゆる視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚が鈍く、あるいは過敏になることを指しますが、その中で特に分かりやすいが味覚です。たとえば味覚が鈍くなることで甘いものや辛いもの、脂っこいものを好むようになります。また、満腹中枢にも異常がでるので「食べても食べても満たされない」という状況に陥り、過食が始まります。過食が過ぎると・・肥満や糖尿病などの生活習慣病につながるのです。
一方で大脳新皮質の機能が低下すると認知異常が起こります。認知異常が続くとキレる・ひきこもる・イジメなどの精神的な行動異常が起こり、結果的にはうつや認知症、精神疾患を引き起こします。
「味がわからない」「聞こえづらい」「集中できない」「考えがまとまらない」など思い当たる方は、すでにストレスが原因で五感異常や認知異常がスタートとしているのかもしれません。味が濃いものを好むようになったり、ダラダラ食べてしまい・・結果太ってしまうのも脳疲労の症状だと言えます。
「情報(ストレス)過多によって⽣じる⼤脳新⽪質と⼤脳旧皮質の間の情報伝達障害(関係性の破綻)とそれに伴う間脳の機能異常」ですが、⽣化学的には、プラズマローゲン(リン脂質の⼀ 種)の減少状態であることが明らかになってきました。この「脳疲労」になると図で示すようなプロセスでメタボ リック症候群などの⾝体疾患だけでなく、うつ病や認知症などの精神・神経疾患の発症につながると考えられます。 「脳疲労」から多くの病気が発症するなら、「脳疲労」を解消すれば病気の予防と治療も可能になると考えられま す。

~脳疲労自己診断 16箇条~
1. 夜中に目が覚めたり、用もないのに朝早く目が覚める
2. 寝付きが悪い
3. 食事がおいしいと思わない(習慣で食べるか、無理して食べる)
4. 便秘することがあru
5. 身体を使わないのにへとへとであると思うことがある
6. 気持ちが沈んで暗い
7. 希望がもてない
8. 考えがまとまらない
9. イライラする
10. 不安だ
11. 自分は価値がない人間だと思う
12. 頭痛・肩こり・腰痛に悩んでいる
13. やるべき事や⼼配事が多いと感じる
14. イキイキとして活気がある
15. 今、やるべき事を100とすると何%くらい達成していますか
16. 本来、出来ていた事を100%とすると今は何%くらい出来ていますか